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国連安保理と日本 (中公新書ラクレ) [本(日本の政治)]


国連安保理と日本 (中公新書ラクレ)

国連安保理と日本 (中公新書ラクレ)

  • 作者: 白川 義和
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2009/08
  • メディア: 新書



第1章 安保理は何を決定するのか
第2章 安保理の歴史
第3章 広がる安保理の役割
第4章 安保理の日常―日本が議長国を務めた月から
第5章 日本はなぜ常任理事国になれないのか
第6章 日本の歩むべき道

非常に勉強になりました。
どうも国連の安全保障理事会の動きがよくわかってなかったので。
安全保障理事会の構成は以下になります。

常任理事国(米、英、露、仏、中)普遍
非常任理事国 10カ国 (抽選任期2年、但し連続は駄目)

常任理事国は拒否権を持っているので力は絶大です。
常任理事国が最初から決められてしまっているので国連では、日本より中国の力の方がどうしても強くなってしまいます。これってずるいですよね。
ただ、日本は非常任理事国10回と、一番多く非常任理事国になっています。

過去、G4といって、日本、ブラジル、ドイツ、インドが一挙に常任理事国入りを目指しましたが失敗に終わりました。なかなか常任理事国に加わるのは難しいシステムになっています。
安全保障理事会は常任理事国が一国でも拒否権を発動したら成立しませんし、常任理事国の改正には国連憲章の改正も必要です。改正には加盟国の3分の2以上の賛成が必要になります。
最終的に安全保障理事会で中国の反対があれば日本は絶対に常任理事国になれません。
圧倒的多数票を加盟国から得るしかないですね。そして、中国を孤立させる。
なかなか難しいけど。

で、安全保障理事会で大事なのは以下のメッセージです。

決議、議長声明、プレス声明

決議が一番強いメッセージで、どのレベルになるかが、各国の駆け引きになります。
決議も、憲章7章となると、武力行使も視野に入ったものと判断されます。
非常に、各国の利権がぎりぎりのところで闘われます。
北朝鮮のミサイル、核実験に対する日本と国連安保の動きなどもよくわかります。

ま、あまり書くと著者にも申し訳ありませんのでこのくらいにしときます。
外交、軍事、今後の国際情勢に関心ある人は読んでおく価値あります。



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