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反「人権」宣言 [本]


反「人権」宣言 (ちくま新書)

反「人権」宣言 (ちくま新書)

  • 作者: 八木 秀次
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2001/06
  • メディア: 新書



人権という言葉は、うまく使えば人間をすばらしく発展させる可能性があり、使用方法を間違えれば社会を破滅に導く、そんな感じがした。
ま、本には一切書かれていないけど、自分的に、まわりくどい言い方をしないで言うならば、人権の基礎に「(正しい)宗教・信仰」があれば、その人権の概念は、おそらく人間をすばらしくして、社会を発展させる。逆に、その人権の概念の根底に「唯物論」が流れていれば、その人権は、かなりの確立で「堕落する自由」、「欲望の自由」、「他者を打ち倒すための論理の道具としての自由」、そういったものをあぶりだす恐い物であるような気がする。
(が、無宗教国家に人権など、あって無きが如し。何百万、何千万の大量殺戮がありうる)

確かに現代社会は多様な価値観、多くの人達による競争であふれかえっており、権利を主張しないと、しなくてよい不幸にあったり、目立たないから損をしたり、生きにくくなってしまっていますよね。そういう意味じゃ、正しい人権が養護される事は大変重要でしょう。人権なんてなくていい、とは決して思いません。
ただ何事も極端になりすぎるのは、あんまよくないでしょ。
この本では、教育と家庭の人権の極端な例をあげていますね。
「児童の権利」
やっぱね、まだ物心つかない段階でそんな自由を与えすぎてもしょうもないでしょ。何十年にも渡って社会生活を営んでいくのだから、早いうちからある程度、自己の欲望を抑えて、克己心を持ち、周りと協調していく精神を育ませる必要があるでしょう。なんでもかんでも自由にさせてては教育の意味なんてないですよ。
実際、アメリカで、子供たちに自由にやらせすぎて失敗し、レーガン時代になって「ゼロ・トレランス(寛容さゼロ)」になってかなり復活しましたよね。子供の教育に躾は永遠に必要ですよ。人間は本能だけの生き物じゃないですから。
「女性の権利」
これも最近行き過ぎだね。「ジェンダー・フリー」なんて間違ってると思う。人間は、転生輪廻してまして、魂として既に男女の別は分かれています。ま、性同一性障害 など、本来予定していた性で肉体が生まれられなかった。霊的に言えばそれだけです。病気ではないわけです。それはそれとして、生まれる性別を失敗してしまった事に対して、ある程度の寛容さは必要でしょうが、男性も女性も全く同じ、差別なし、これは極端ですよ。魂の性質が結構違うから。平等に扱おうとする事自体無理があるし、破綻すると思います。
現に、初期共産主義社会で、男性女性の扱いを全く同じにしたりしたらほとんど家庭崩壊しているじゃないですか。崩壊してしまったので、こりゃまずいって事で、家庭を大事にする方に修正している。

教育にしても、男女同権の問題にしても、強引な権利を武器に人類を破滅させんとする意図が働いているような感じがしますね。甘い言葉にだまされない様に、智慧を持って闘うしかないですね。

あと、本では全く触れられてなかった様な気がしますが、権利には責任がつきまといます。権利と責任は表裏一体です。責任を取るからこそ権利が与えられるのであって、何でもかんでも権利が付与されるわけではないと思うのです。
権利は自由と言い換えてもいいかもしれないな。

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