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日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書) [本(軍事)]


日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書)

日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書)

  • 作者: リチャード・L・アーミテージ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/12/15
  • メディア: 新書



第1章 岐路に立つ日米同盟
第2章 中国の膨張を封じ込めよ!
第3章 北朝鮮「金王朝」崩壊のシナリオ
第4章 天皇・原爆・沖縄返還
第5章 日本が核武装する日
第6章 日米同盟の現在・過去・未来

親日家のリチャード・アーミテージ、ジョゼフ・ナイ 両氏と、日本の春原(すのはら)剛氏の対談を本にしたものです。春原剛とは誰だ? と思ったら自分のブログでも書評を書いていました。
『甦る零戦 国産戦闘機vs.F22の攻防』を書いた人です。

リチャード・アーミテージ
アメリカ合衆国の政治家・軍人。知日派として日米外交に大きな役割を果たしてきた。
国防戦略の専門家、共和党穏健派の重鎮として知られ、コリン・パウエル国務長官(当時)とともに国務省内で絶大な信頼を置かれていた。

ジョゼフ・ナイ
アメリカ合衆国を代表するリベラル派の国際政治学者。またアメリカ民主党政権でしばしば政府高官を務めた。知日派として知られる。

日本とアメリカの同盟を維持している要(カナメ)となっている人々ではないかと思います。
同盟関係は、政治上の事ではありますが、やはり実際は人と人とのつながりや信頼関係が、その根底にありますよね。
オバマ大統領と菅総理の関係も大事ですが、どうも2人の関係は信頼感とはほど遠いところにある様に見えます。
そういった状況であっても、その下にはお互いを信頼している人々が多数居るという事が本当に大事な事です。
まあ、実際は、日米の政治家、官僚、評論家、大学教授、軍関係者など、日米を連携させている多くの人々の活躍があって同盟は維持されている事は疑い無い事実です。
日高義樹さんなどもそうでしょう。

日米は、かつて敵対関係の時期があり、太平洋を挟んで激突し、壮烈なバトルを繰り広げた間ではありますが、現在では、どちらもお互いの長所を尊重しているところがあるのではないですかね。
日米の死闘があればこそ、雨降って地固まる といった感じがします。

ま、日米同盟で大事な点は、お互い強力な自由主義陣営のパートナーである、という事でしょう。
米英の関係もそうですが、イギリスもかつての勢いを無くしている感じがしますし、経済も含めた二国間関係では、日米の方が強力ではないかと。

内容に関して細かい事をあげていたらきりが無いので、ざっとした感想を述べるとするならば、

・日米同盟がしっかりしていれば、アジアの安定化、地球レベルの安全保障を推進できる。
・ただし日本は、集団的自衛権を可能とし、機密保護法整備、武器輸出三原則の緩和、核の傘に対する冷静な認識等、課題をクリアしていく必要がある。
・日本の国連への参加は重要だが、日米同盟あってこその国連である。
・ちょっと日本は主体性が低い。もう少しリーダーシップが必要。
・地球から核兵器を無くすのはすぐにはできない。まず、独裁国家の核兵器に対処すべき。
・日本が核武装したら世界的に核の拡散が起こる可能性はある。
・日本の政治家は軍事に対する認識が低すぎると思う。

などかな。
どうも最後の「日本の政治家は軍事に対する認識が低すぎると思う」だけど、政治家だけでなく全体的に低すぎかな。
今は違うかもしれないが、小沢一郎の国連中心主義など、軍事的な勉強がゼロの人でないと言えない意見だよな。



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