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これが潜水艦だ―海上自衛隊の最強兵器の本質と現実 [本(軍事)]


これが潜水艦だ―海上自衛隊の最強兵器の本質と現実 (光人社NF文庫)

これが潜水艦だ―海上自衛隊の最強兵器の本質と現実 (光人社NF文庫)

  • 作者: 中村 秀樹
  • 出版社/メーカー: 光人社
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 文庫



序章 海軍と潜水艦の仕事とは(海軍のはなし/潜水艦の任務 ほか)
第1章 海上自衛隊潜水艦の実態(襲撃(水上艦船攻撃)/対潜戦 ほか)
第2章 艦内生活(艦内編成/海上自衛隊潜水艦の艦内編成 ほか)
第3章 対潜戦術を考える(捜索・探知/類識別 ほか)
第4章 これが海上自衛隊だ(適材不適所/芸は身を滅ぼす ほか)

海上自衛隊の潜水艦は、16隻から22隻体制になっていくが、退役年限を16年から22年に延長させる事で達成する事であり、増産をするわけではない。
日本は四方を海で囲まれている海洋国家であり、何十万という敵の軍隊が日本を制圧するためには、必ず海を渡って来る事になる。

まあ、ちょっと前から読んでおきたかった本なので、アマゾンで購入した。
作者は元潜水艦艦長の中村秀樹氏で、同時に『本当の潜水艦の戦い方』という本も買ったが、こちらはまだ読んでいない。

超簡単に一言で感想を言うならば、制海能力という意味では、潜水艦は最強の兵器であろう、という事だ。
ま、太平洋戦争の時は、日本の潜水艦は随分と米軍に沈められたが、現代の海上自衛隊の潜水艦を撃沈するのは、並大抵の事では難しいと感じた。
当然ながら、海上自衛隊の潜水艦は静粛性能に優れ、見つけ出すのが困難である。
ちょっと現状の北朝鮮は当然のことながら、中国の哨戒能力では撃沈できないのではないか?

中国は、今後空母を保有するのだろうが、当然、空母はそれだけでは簡単に潜水艦の魚雷で沈める事ができると思う。
昨今の魚雷はかなり強力で、こないだの韓国哨戒艇が魚雷攻撃で真っ二つになった事でもわかる様に、相当な破壊力です。
目標に直撃させるのではなく、数メートル下方で爆発させ、上下の衝撃を与えて目標を真っ二つにしてしまうのです。
数千トン護衛艦だったら一発で轟沈するとの事です。
空母クラスの大型艦でも、その後の作戦行動は極めて困難なものになるでしょう。

だから、空母を本気で運用するとなると、単独運用は無理で、米海軍の様に、周りを護衛艦や哨戒ヘリ、原子力潜水艦で固めないといけません。(通常型の潜水艦だと速度が遅いので、空母についていけないらしいです)
まあ、これらは日本が空母を保有した時にも考えなくてはいけない事ですが。

いずれにせよ、同じ海上自衛隊のP3C哨戒機でも、海上自衛隊の潜水艦を見つけ出して、それを撃沈する事は、まず不可能に近いらしい。
せいぜい、潜水艦の行動を抑制するのが精一杯だとか。

今後、中国海軍の空母の行動を抑制するため、また、水上の制海権を奪われない様にするためにも、海上自衛隊の潜水艦には力を入れなければいけないと思いますね。
作戦行動は機密が多いと思いますが、沖縄や尖閣方面にも出向いて、接近した中国艦艇の近所で、アクティブソナーですか、それを、ちょろちょろっと出して「うかつには近づけないな」と思わせる必要があるのではないかな。
まあ、適当な事は言えないので、この辺の作戦は、今後、吟味していきたい。

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そうりゅう型潜水艦。海上自衛隊HPより。
海上自衛隊初のAIP(Air-Independent Propulsion、非大気依存推進)潜水艦。
通常動力潜水艦としては世界最大。
数日間が限度だった低速時の水中持続力が2週間以上に延長。

タグ:海上自衛隊

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