インターネットの憲法学 [本(憲法)]
インターネットがやっと日本に広まってきたのが1995年だと思いますが、それから13~14年経過して、ずいぶんインフラも整って来ました。最初の頃は、ピーコロコロとモデムで接続していましたけど、モデムの速度が上がり、ISDNが短い間存在し、あっという間に光ファイバーによる通信の定額制になりましたね。
まあ、そんな最中の2002年に出版されている本ですが、5年以上前となるとこれもまあシステムやっている人間からすると一昔前といった感じがします。ただ、国会が関係してくる話なので、少しずつ着々と法整備されているようですね。
・インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律
(平成十五年六月十三日法律第八十三号)
・青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(未施行)
↑こんな感じで法整備が進んでいるようです。
アメリカでも随分いろいろ裁判やっているようですね。右に行ったり左にいったり随分やってます。
自分としては、この分野の法律が整備されることは大変重要なことだと思いますし、今後、紆余曲折を経て固まっていくべきものだと思います。簡単に言えば、善悪の判定をちゃんとやっていかないと、その分野からほころびが出てきてしまうと思いますので。
しかし、考えるべきことは、これからの民主主義のあり方も含まれていますね。確かに今後、直接民主主義に近いやり方が出来そうな気もします。ただ、最終的に、それがよいかとなると一概には言えませんね。やっぱり、何かがないと、もっと今以上に、空気に左右される政治(経済も)になってしまう可能性があります。ある意味恐いですわな。
政治もかなり専門性が要求される点もあります。ほとんど何の情報もなしに法律を制定したり、予算を作成したり、外交政策を進めることは出来ません。単なる感情的な直接民主主義だと、その点が難しいでしょう。義務教育で政治経済に関して、今の何倍も教育するとかしないと。
まあ、著者も言っていますが、自分としても直接民主主義よりは代議制民主主義の方がよいと思います。政治は最終的には、信頼できる政治家に任せた方がよいかと。