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民主主義の源流 古代アテネの実験 [本(政治全般)]


民主主義の源流 古代アテネの実験 (講談社学術文庫)

民主主義の源流 古代アテネの実験 (講談社学術文庫)

  • 作者: 橋場 弦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/01/09
  • メディア: 文庫



第一章 マラトンの英雄とその死
裁かれる将軍/民主政は守られた
第二章 指導者の栄光と苦悩
アテネ民主政の輝き/公と私/ペリクレスの苦悩
第三章 参加と責任のシステム
民主政の舞台を訪ねて/公職者の責任
第四章 迷走するアテネ
嵐と弾劾裁判/破局
第五章 民主政の再生
新たな出発/「素人役人」の条件/司法のアマチュアリズム
第六章 たそがれ
ある市民の風貌/専門分化の波/終幕
おわりに

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先般、『代議制民主主義(待鳥聡史著)』なる本を読んだが、こちらの「民主主義の源流」という本で語られているのは代議制ではなく、直接民主主義になります。
まあ、アテネ国籍の青年男子に限られるわけだが、プニュクス(Pnyx)の丘というところに集まって、わいわいやっていたらしい。
アテネという都市国家であるからこそ、可能であったわけであって、人口が数十万、数百万レベルになると、そりゃ無理だろう。
そして、奴隷制度があった点も、それを可能にしたポイントか?

しかし、アテネの直接民主主義も、短期間で形作られたものではなく、貴族制や、ソロンの改革、ペイシストラトスの僭主政治、ペルシア戦争等を経て、経験と思考錯誤によりできてきたわけだ。
そして、BC5世紀後半にペリクレスが出て、アテネの黄金期となる。
パルテノン神殿とかも創られた。

ただ、その後、ペロポネソス戦争やら、疫病の蔓延やらで、徐々に衰退していく。

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パルテノン神殿:紀元前447年に施工を開始し、紀元前432年にはほぼ完了
ペロポネソス戦争、紀元前431年 - 紀元前404年
紀元前399年、ソクラテス死。
紀元前387年、40歳頃、プラトンはシケリア旅行からの帰国後まもなく、アテナイ郊外の北西、アカデメイアの地の近傍に学園を設立した
紀元前338年のカイロネイアの戦いでマケドニア王国にアテナイ・テバイ連合軍は敗北
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まあこの、アテネにおける民主主義の衰退については、現代の日本とか、アメリカとかの民主主義国家は、よく研究しなければいかんと思う。
やっぱ、プラトンも批判した民主主義のよくない点については改良しなければ駄目だよね。
戦争に負けたり、疫病とかが流行ったり、これ、絶対に神々の天罰も落ちているよ。
当時の奴隷制度もまずかっただろうし。

基本、正義は人々の多数決で決まるものでもないのだよね。
最終的には神の意志だし、神近き者の意思を尊重しなければ段々と悪や不正が蔓延する。

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