SSブログ

歴史通 2011年 05月号② [雑誌]





総力特集 海軍善玉論のウソ
という事で、第二次大戦の日本海軍について本当はどうだったのか?
について書かれている。
同様な内容で、かつて『勝つ司令部 負ける司令部』という本が出ていたが、分析に値する事柄だと思う。

戦後、GHQが新憲法を強要し、左翼勢力が教育界の方に進出し、日本に罪悪史観が蔓延した。
要するに、強かった日本を如何にして弱体化させるか、といったアメリカの政策通りの状態になってしまい、精神力の根元の部分の宗教も、裏側へ押し込まれる様になってしまった。
戦後の、左翼の台頭、無神論の浸透、罪悪史観、「そこいら辺から日本はおかしくなってしまった」と考えるのが一般的だと思うが、よくよく考えて、既に戦前から日本はちょっとズレてきていて、太平洋戦争の敗戦に至る道も、そのズレの結果ではないか、と自分は考える様になってきた。

日露戦争の時とかは、あれ程、英雄や偉人が活躍していたというのに、太平洋戦争では、国を良い方向に引っ張って行く様な英雄、偉人がいなくなってしまったのだ。

日露戦争では、海軍大臣の山本権兵衛が、定型的な人事をとらず、本来であれば、日高壮之丞中将がなるところを、東郷平八郎少将を連合艦隊司令長官にした。
同じ様な事は、太平洋戦争時のアメリカ海軍も行っていて、ハルゼー、ニミッツなど、形式にとらわれないで実力で上位の役柄を与えられている。
しかし、太平洋戦争時の日本海軍人事は、かつての実力人事とはとても言えない状態になってしまっていた。
あまり能力も無く、運もあまり強くない人物が長く、上位の役柄を与えられ、各種作戦にことごとく失敗していった。特に参謀がよくなかったのではないか。

ただ、日本は下士官以下のレベルの軍人の能力と士気が高く、戦術レベルでは良い戦いをした。
昭和17年、ミッドウェー海戦は惨敗であったが、珊瑚海海戦、第二次ソロモン海戦、南太平洋海戦では、かなり良い戦いを行っている。
珊瑚海海戦 レキシントン撃沈、ヨークタウン中破 / 翔鶴 損傷
ミッドウェー海戦 ヨークタウン撃沈 / 赤城、加賀、蒼龍、飛龍 撃沈
第二次ソロモン海戦 エンタープライズ中破、サラトガ大破、ワプス撃沈 / 龍驤 沈没
南太平洋海戦 エンタープライズ大破、ホーネット撃沈 / 瑞鳳、翔鶴 中破

一時的に、アメリカ太平洋艦隊の稼働空母はゼロになっているのだが、最終的には、日本は惨敗している。

太平洋戦争の人事的な失敗について、日本は教訓を学んでいるのだろうか?
それが65年以上経過した日本に、まだ影響していると思われるのだが。

潜水艦の有効活用方法を知らず、敵の輸送船を沈めず、軍艦だけを狙い、隊列を組んで潜水艦を運用する。
それで、どんどん日本の潜水艦は沈められ、最終的に兵站で負けていく。
こういった愚かな事をする人が上位に居ながら、それが非難されず、まかり通る。
今の日本も、こんな感じだろうか。

ちと、今回のブログは内容がゴシャゴシャしてしまったが、日本に潜む、能力や徳が無い人をシステムや温情主義で人事的上位に据える体質、これ直さにゃ駄目だと思う。
単なる年功序列、人徳や宗教的素養を考慮しない、組織を変化させない人を重視、こういった人事体質を変化させないと駄目であって、人事こそ、組織や、その社会を発展も滅ぼす事も出来るという事を知らねばいかん。
致命的なのは、政界、官界、日銀等政府系機関、この部分が能力、徳がある人が上に行っていない、ここが大問題だろう。




共通テーマ:日記・雑感