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自衛隊の敵 [本(軍事)]


自衛隊の敵 (廣済堂新書)

自衛隊の敵 (廣済堂新書)

  • 作者: 田母神 俊雄
  • 出版社/メーカー: 廣済堂出版
  • 発売日: 2013/04/19
  • メディア: 新書



第1章 憲法9条と戦後教育―自衛隊を日陰者にしたのは誰だ?
(自主防衛を目指すはずだった戦後日本;「マッカーサー三原則」の驚くべき内容 ほか);
第2章 自衛隊法と交戦規定―なぜ国防軍にしなければならないのか
(GHQがつくった自衛隊;自衛隊を縛る交戦規定 ほか);
第3章 中国という敵―騒げば騒ぐほど自衛隊には好都合
(GDP1%枠を撤廃して防衛力の強化を;レーダー照射事件と謝罪要求 ほか);
第4章 日本国内の敵―アメリカ派と自衛隊内局
(東日本大震災が国民と自衛隊を近づけた;自民党左派に注意せよ ほか);
第5章 アメリカは自衛隊の敵か?―安保条約と自主防衛は共存できるか
(アメリカは日本の親である;岸元総理が切り拓いた自主防衛への道 ほか)

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戦後の日本の軍事に関する問題点がまとまっている本です。
ま、マッカーサーの三原則にはびっくりですわ。

Japan renounces it as an instrumentality for settling its disputes and even for preserving its own security.

renounce:〈…を〉(公式に)放棄する,棄権する; 宣誓して捨てる[断つ]; 〈習慣などを〉断つ,捨てる; 断念する.
instrumentality:手段
settling:解決する の現在分詞
disputes:論争する の複数形
preserving:維持する の現在分詞

自分の国を守るための手段も持たせないとは、一体どういった事であろうか。
こんなの基本的に有り得ない事です。
やられても、その対抗手段を持たないとは、奴隷とか家畜じゃないですか。
それだけマッカーサーは日本の再軍備を恐れたという事でもありましょう。
こんなのをネタにして憲法作れなど、かなりメチャメチャです。
そもそもマッカーサー自身が、朝鮮戦争をきっかけに日本に再軍備を要請しているくらいですから、けっこう今の日本の憲法は、戦後すぐ、一時の衝動で作られたものである事が理解できます。
これを平和憲法などと言って後生大事にしている人の神経も、意識が戦後直後で止まっていると言えましょう。

そもそも、70~80年前の世界観と、現代の世界観は随分違います。
当時は、マジで、白人国家がアジア、アフリカ、中東を、分捕っていた時代です。
当時の日本人の考えと、今の日本人の考えは全然違う。
今は、軍事力で他国を占領するような植民地思想は、少なくとも日本には無いのです。

左翼的な人々の、軍事=悪 というような思想は、その頃の歴史観のままやっているという事ですな。
当時の成仏していない憑依霊に憑依されているのではないでしょうかね。
たいてい、成仏していない霊は、その時で時間が止まっていますから。

とにかく、自衛隊は今よりも更に強力になる必要があります。
周辺諸国の軍事力は、日々、侮れないものになっています。
残念ですが、今の日本の置かれた状況は、他国を性善説で見ていてはいけない状況にあるのです。

田母神さんの言う通り、なんとか日米同盟を維持し、国防を強化していかなくてはなりません。
国防も、当然、核武装までは必要です。
通常兵器の強化だけでは、アメリカに何かあった時、危険すぎます。
抑止力としての核兵器は、今の日本では善なのです。
悪を止めるという点で善です。

だいたいにおいて、田母神さんと意見は一致しますが、以下の点は少し自分と違うかな。
①中国は戦争をしたいとは思っていない。
 →局地戦程度であれば、逆にきっかけを待っている部分もある。
②アメリカが日本の親?
 →アメリカより日本の方が歴史が古く、逆に、日本がアメリカにアドバイス出来る事も多いと思う。
  アメリカを日本の親の様に言うのは、ちとそれもまた自虐的な感じ。


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