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メノン [ギリシャ哲学]


メノン (岩波文庫)

メノン (岩波文庫)

  • 作者: プラトン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1994/10/17
  • メディア: 文庫



副題は「徳について」。
どうだろうか?
哲学とか宗教とかを今までほとんど学んだりしたことが無い人にとって、”徳”とは何か? ピンと来るだろうか?

この本では、メノンという若者がソクラテスに対して「徳は教えられうるのか」と問うことから始まるわけだけど、結局、「徳は教えられない」というところにソクラテスは持っていこうとしているようだ。

自分的に結論的に考えると、「招かれる者は多いが、選ばれる者は少ない」といった聖書のイエスの言葉にヒントがあるように思う。
というのも、徳の発生原因として、そこに必ず実践の原理があると思うのだ。

例えば、徳の例としていかなるものがあるか?
そうさねえ、
誰にも気づかれずに、何年、何十年に渡って、人々の幸福のために善行を積んでいたとかね。
だけどこれ、自分の名誉だとか名声とかのために、人々の賞賛を浴びてやったとかとなれば、どうもこれは徳にはならない気がするよね。
前者は徳を積めるが、後者は徳を積めない。

どうも徳の発生に関しては、仏神につながっていくような「与える愛」の実践、それも、思いと行いの両者が融合された純粋なものが必要ではないか、という事になる。
ということは、徳の発生方法については教える事ができたとしても、徳そのものを教える事はできないという事になるのかもしれない。

まあ、徳に関しては、これが天使や菩薩になる大きな学習題材であると思います。
永遠の魂にとって、無限に近い学習ネタでしょうから、今日から学び始めて、合格するのが3万5千年後とか、20万8千年後とか、そうしたレベルかもしれません。
それでも永遠に比べたら一瞬の事だろうがね。
あー、徳は学ぶ事ができないんだったか。
実践でつかんでいってください。
見返りを求めない「与える愛」の実践により、徳は高めていけるでしょうから。

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